ダイバージェンスを利用したトレード手法

ダイバージェンス

ダイバージェンスは、FXや株、先物などのすべてのマーケットで発見された非常に有名なトレード戦略の一つです。これについてはダウ理論で有名なチャールズ・ダウも言及しています。彼はダウ・ジョーンズ工業指数が新高値をつけたとき、ダウ・ジョーンズ運輸株指数も新高値をつくる傾向があり、工業指数が新安値になったときには、運輸指数も同様に新高値をつけることに着目しました。これは、工業生産量が多いときは、物資を輸送するために運輸がより多く使われるからです。対して、景気後退や景気減速の時期に、生産が減少すると、輸送も減少するというメカニズムです。

しかしながら、これらのダウ平均指数が両者で食い違う場合がありました。つまり、工業指数が新高値をつけているのに、運輸株指数が新たに高値をつけていない場合です。このとき、ダウは市場に変化が生じる可能性があることを悟りました。これがのちに、ダイバージェンス理論の基礎を形成し、すぐにそれ自体が取引システムとして導入され始めました。

これを外国為替市場のコンテクストで考えると、価格が新高値を作るとき、オシレーターはまた新しい高値をつけます。あるいは、価格(ローソク足)が安値を更新すれば、オシレーターは理想的には新しい低値に発展していく必要があります。このとき、価格とオシレーターの間に相違がある場合、ダイバージェンスとして見なされます。

ダイバージェンス

ダイバージェンス取引に使用するインディケーター

外国為替市場における相違は通常、価格とオシレーターの比較において行われます。最も一般的に使用されるオシレーターは次のものです。

  • MACD
  • RSI
  • ストキャスティクス
  • ウィリアムズ%R
  • 中でも私がもっとも頻繁に利用しているのが、RSI(14)でもありますので、この記事ではこれを表示してダイバージェンス取引の極意をご説明します。

    ダイバージェンスは、任意の時間軸により検出され、それは次の2つの主なタイプに分類されます。

    (1)規則的なダイバージェンス
    (2)逆ダイバージェンス(リバーサル)

    ダイバージェンス 価格 オシレーター シグナル
    弱気ダイバージェンス Higher High Lower High 売り
    強気ダイバージェンス Lower Low Higher Low 買い
    逆弱気ダイバージェンス Lower High Higher High 売り
    逆強気ダイバージェンス Higher Low Lower Low 買い

    Higher Highとは上げ相場の中の高値、Lower Highとは下げ相場の中の(戻り)高値、Higher Lowとは上げ相場の中の安値(押し目)、Lower Lowとは下げ相場の中の安値のことを言います。

    弱気ダイバージェンス

    弱気ダイバージェンス

    上記のチャートでは、価格が高値を更新しているのに、RSIの数値は低下している局面が2箇所見られます。相場がある程度まで上昇すると次に下落トレンドに転換していることから、弱気ダイバージェンスのシグナルは正しかったと言えるでしょう。

    強気ダイバージェンス

    強気ダイバージェンス

    上と同じチャートですが、ダイバージェンスが機能している箇所もあります。相場が下がっているのに、RSIの数値は徐々に切り上がっているという現象に着目し、次に同様の事象が来た時に対応できるよう記憶に焼きつけておきましょう。

    逆弱気ダイバージェンス(弱気リバーサル)

    逆弱気ダイバージェンス

    次に、逆弱気ダイバージェンス(弱気リバーサル)の例をご紹介しておきます。
    直前の最高値より、価格が下がっているのに対して、RSIの数値が切り上がっていることが重要です。
    こちらはダイバージェンスよりシグナルの頻度が低い反面、シグナルが出た時の信頼性はかなり高いです。戻り売りのタイミングを探るシグナルなので、直前の安値を割ったところでエントリーすればポジションをとった瞬間に利益が乗って来やすいです。

    逆強気ダイバージェンス(強気リバーサル)

    逆強気ダイバージェンス

    最後に、逆強気ダイバージェンス(強気リバーサル)ですが、逆弱気ダイバージェンスと全く逆になります。
    直前の最安値より、価格が上がっているのに対して、RSIの数値が切り上がっています。これは相場が想定より下がり過ぎた、つまり売られ過ぎのサインでもあり、通常ある程度下がると大きく反転して直前高値をブレイクしそのまま伸びていきます。

    私はこのとき、ダブルボトムのチャネルラインでエントリーし、そこから徐々にポジションを増やしながら、最終直前の高値で利益確定したのを覚えています。

    ダイバージェンスで取引する際の注意点

    ダイバージェンスは、トレンドの終盤になって出現しますので、エリオット波動の第5波やC波では非常に顕著に現れます。一方、先述しましたが、ダイバージェンスとはシグナルとしての信頼度は高いのですが、それが実際に機能してくるまでの期間の推定は行えません。つまり、弱気ダーバージェンスが点灯し始めて、実際に相場が下がってくるまでにはかなりの時間的誤差があります。

    その点をあらかじめ注意して見ていくことで、幾分エントリーの見切り発車などを防ぐことができます。

    またダイバージェンスを利用する際は、上のチャートのように折れ線グラフを利用することをお勧めします。ダイバージェンスは通常、価格の終値に注目しますので、ローソク足の場合ボディがあり、正確なラインを引くのが難しいです。なるべく正確なラインを把握したいのであれば、終値で表示された折れ線グラフを表示する必要があります。