エリオット波動と20EMAの関係性

Last updated on03/11 ,2017 by Eric
エリオット波動と20EMAの関係性指数移動平均(EMA)は、1種の移動平均であり、最新のデータをもっとも強く反映させるという点以外は、単純移動平均(SMA)、指数関数として知られている加重移動平均などと同様です。

12、26日のEMAは、最も利用されている短期的なEMAです。それらはMACDなどのインジケーターと併称して使われます。一般的には、50〜200日のEMAは、長期トレンドのシグナルで使われます。

一般的なテクニカル分析で使用されるすべての移動平均は、その性質上、現在の価格より遅行した指標となっています。その結果として、他の移動平均指標はやや市場の重要な変化の反映が遅いため、エントリーを遅らせる傾向があります。
その点EMAは、ある程度このジレンマを解消するのに役立っています。EMAの計算は、最新のデータに比重をおいているため、より迅速に、よりタイトにシグナルを示唆するからです。つまり、EMAはエントリーのシグナルを引き出すには、単純移動平均線指標よりも優れているということです。

EMAの変化率を読み取る

他の移動平均指標と同様に、EMAも市場のトレンドリサーチに非常に適しています。

市場が強く持続に上昇トレンドであるときは、EMAラインも同じようにアップトレンドを示し、下落トレンドのときはその逆が表示されます。さらにEMAラインにおいては方向性だけでなく、1つのバーから次のバーへの変化率を読み取ることも大事です。たとえば強い上昇トレンドの最中でプライスアクションがフラットに逆転し始めると、次のバーへのEMAの変化率もまた減少し始めます。

上で述べたように、EMAは最新のデータに比重をおき反映するため、その変化率の転換は同時にローソク足の転換を啓示しています。したがって、EMAの変化率に一致する漸減を観察すること自体に、他の移動平均のデメリットでもある遅行効果によるジレンマに唯一対処できる指標として使用することができます。


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エリオット波動は20EMAとある規則性をもって動いていることが分かっています。20EMAは、そのままですが、EMAの期間を20に設定した線のことです。もともと杉田 勝さんの著書に書かれていたものですが、非常に波動をカウントする上で有用ですので一部ご紹介しておきます。

ここでは上昇波動と下落波動に分けてその使い方を説明します。

上昇波と20EMA

上昇トレンドの推進波は、第1波から第5波まで計5波構造で展開しています。その時の上昇推進波と20EMAには以下の関係があります。

上昇波と20EMAのルール
第1波が20EMA下で開始され、第2波〜第5波が20EMA上で推移する。

上昇第1波の開始は20EMA下で始まります。これは前のダウントレンドの最終波が20EMAの下で終わるからであり、通常このパターンがもっとも多いです。そして上昇第1波は必ず20EMAをブレイクします。そのブレイクが先のダウントレンドからの転換を示唆するのです。第2波は次に、20EMAによってサポートされるか、それより下がります。このパターンは通常どちらでも起こります。サポートされる場合の方が強い衝撃波となる可能性が高いが、あまり関係がないケースも多いです。第3波は通常もっとも強い衝撃波となるため、20EMAにサポートされながら上位を推移します。第4波も同様であるが、一時的に20EMAを破れることもあります。第5波も20EMAを推移しますが、ダイアゴナルトライアングルの場合は必ずしも当てはまるとは限りません。

エリオット波動と20EMAの関係性
図1

余裕があればMACDのヒストグラムを併用してもいいでしょう。短期のEMA = 12、長期のEMA = 26、EMAシグナル = 9に設定すると図2のようになります。
EMAでのトレンド転換と同時にMACDが負→正に切り替わる、ゼロラインを横切るのが特徴的です。

エリオット波動と20EMAの関係性
図2

下落波と20EMA

上記と同様に、下落トレンドでは5波構造の下降推進波と20EMAには以下の関係があります。

下落波と20EMAのルール
第1波が20EMA上で開始され、第2〜第5波が20EMA下で推移する。

上昇トレンドの場合と同様ですが第1波の開始は20EMA上で始まります。前のアップトレンドが20EMA上で終了しているためです。そして下降第1波は必ず20EMAをブレイクします。このブレイクが先のアップトレンドからの転換を示唆するのです。第2波は次に、20EMAによりレジスタンスされるか、それをブレイクし少し上がります。第3波は通常もっとも強い衝撃波となるので、20EMAにレジスタンスされながらそれより下位を推移します。第4波も同様であるが、一時的に20EMAを破れ、トレンド転換にも見える動きをすることがあります。第5波も20EMA下を推移しますが、エンディングダイアゴナルトライアングルの場合は必ずしも当てはまりません。

エリオット波動と20EMAの関係性
図3

同様にMACDを表示すれば、トレンド転換でMACDが正→負に切り替わる、ゼロラインを横切る過程が分かります。

エリオット波動と20EMAの関係性
図4